

下山時の注意事項:歩くスピードが早くなる
自分の体重が加速されてしまうので、どうしても歩くスピードが早くなります。
加速度になると止まるための筋肉を使いますが、登りで疲労してしまっている腿の筋肉は、いつも通りの働きをしてくれません。
とっとっとって転倒したり、最悪の場合崖から転がってしまうのです。
それも足元が砂利道の場合には、滑りを止める必要があります。
危なそうなところにはロープを張っているところが多いのですが、思わぬところで足は思い通りに動かなくなることを覚えておきましょう。
下り始めてすぐのところで転倒し、岩に頭をぶつけて大量の出血だったため、筑波山山頂付近でヘリに収容されて行った方を実際に見ました。
下山時の注意事項:目測を誤る
平面だと大したことない段差が下りだと目測を誤る場所があります。
岩の上から見た岩の段差です。
同じような色で下の岩が大きいと段差が低く見えることがあります。
降りれると思って足を出したが届かずにつんのめって転倒してしまうのです。
この時にもいつもなら二歩で止まれる距離が五歩かかったりします。
足がいうことを聞かないのはここでも同じです。
下山時の注意事項:ストックやポールを利用する場合の注意
ストックやトレッキングポールがあると安心ですよね。
体力が落ちてきているわたしは、登る時には大分助かります。
覚えておいて欲しいのは、「登り短め、下り長め」という基本です。
登りはストックの場合、へその高さ、ポールの場合、肘が90度になる程度で調整します。
下りはストックの場合、へそより10センチ高い位置に調整、ポールも10センチ程度長くします。
登り切ったら長めに調整しておきましょう。
ストックやポールは、持っていったから必ず使うのではなく、使わないという選択肢も考えて、ベストな選択をして下ってください。
もう一つ注意点があります。
足を着く場所と同じ高さの場所にストックを着くということです。
高さの途中でついて体重を預けてしまうと足がつく時にストックが高くなってしまい、それが原因で転倒することがあるからです。
転倒しなくても肩を脱臼する可能性があるので、是非覚えておいてください。
下山時の注意事項:靴紐は登りはきつく、下はさらにきつく縛る。
登りは踵の方に体重がかかり、下りはつま先に体重がかかります。
踵に体重がかかっていると靴擦れの可能性があり、つま先に長時間体重がかかると親指の裏や中指の付け根、小指の裏あたりにマメができたり、爪を痛めたりします。
こうなるとかなり痛いです。登山どころではなくなります。
早めにマメは潰してしまって、絆創膏やテーピングで保護してしまった方が楽です。
靴全体で体重を支えるような重心で下りることを意識しているとつま先を痛めなくなります。
腹筋に力を入れて意識的に前かがみのくの字の状態で下ると滑っても止めることができます。
怖がって後ろに体重をかけると重心が後ろになり、余計滑って尻餅をつくことになります。
尾てい骨が痛いですよ。
また、下りで滑って尻餅を着く時ストックを使っていて全体重が肩にかかると肩を脱臼したりしますので気をつけましょう。

(ここで紹介するのは、あくまでも個人的なお勧めであり、自分の体にあった装備、自分の体力にあった登山を心がけてください。お勧めはしますが、山行は自己責任でお願いいたします。)